RAS(Recovery Assessment Scale)

用途

パーソナルリカバリーの評価
 

診療報酬点数

該当せず
 

評価方法

患者による自己記入式(主観的患者報告アウトカム)
 

評価項目

  • 目標/成功志向・希望
  • 他者への信頼
  • 自信をもつこと
  • 症状に支配されないこと
  • 手助けを求めるのをいとわないこと
     

概要

RASとは

RASは、Giffortらにより開発されたパーソナルリカバリーの評価尺度である1。41項目から構成され、因子分析の結果から、5つの因子の24項目(目標/成功志向・希望:9項目、他者への信頼:4項目、自信をもつこと:5項目、症状に支配されないこと:3項目、手助けを求めるのをいとわないこと:3項目)での測定の信頼性(その中でも特に内的一貫性;α係数)が高いことが示された(範囲:0.74-0.87)2。パーソナルリカバリーに関する研究報告では、RASを用いたものが最も多かったことが報告されている3。RASの日本語版は千葉理恵らにより作成され、慢性精神疾患患者を対象とした研究において24項目を用いたRAS日本語版の信頼性と妥当性が認められている4
 

■評価方法

以下のような項目について、5段階(1:まったくそう思わない、2:そう思わない、3:どちらともいえない、4:そう思う、5:とてもそう思う)で評価する。 (一部抜粋)

  • 生きがいがある
  • 不安があっても、自分のしたい生き方ができる
  • 自分の人生で起きることは、自分で何とかできる  

■評価時間

約10分
 

連絡先

  • 日本語版
    京都大学大学院 医学研究科 人間健康科学系専攻 先端中核看護科学講座
    教授 千葉 理恵 先生
    E-mail: chiba.rie.2c@kyoto-u.ac.jp


 

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参考文献

  1. Giffort D, et al. Construction of a scale to measure consumer recovery. Springfield, IL: Illinois Office of Mental Health, 1995.
  2. Corrigan PW, et al. Schizophr Bull. 2004;30:1035-1041.
  3. Shanks V, et al. Psychiatr Serv. 2013;64:974-980.
  4. Chiba R, et al. Int J Nurs Stud. 2010;47:314-322.