用途
疼痛の評価
診療報酬点数
該当せず
評価方法
患者による自己記入式
評価項目
神経障害性疼痛と非神経障害性疼痛の両方の疼痛症状を包括的に評価
概要
■SF-MPQ-2とは
オリジナルのMcGill Pain Questionnaireは、1975年にMelzackにより開発された患者の主観的な痛みを評価するための評価尺度であり、感覚的、感情的、評価的な3つのドメインにより構成されている1。痛みの強さだけでなく、痛みの特性を評価するための項目も含まれている。その短縮版であるSF-MPQが、1987年に同氏により開発された2。SF-MPQは、15項目(感覚11項目、感情4項目)で構成され、各項目の痛みの強度(0:なし、1:軽度、2:中等度、3:重度)で評価し、それぞれの合計点からPain Rating Index(PRI)を求める。さらにMPQのPresent Pain Intensity(PPI)とVisual Analogue Scale(VAS)を追加して評価するものである。2009年には、神経障害性疼痛と非神経障害性疼痛の主要症状について、疫学、自然経過、病態生理、治療効果などの研究に使用できる単一の尺度として、SF-MPQの改訂版となるSF-MPQ-2がDworkinらにより開発された3。SF-MPQの疼痛に関連する記述を拡張・改訂し、さらに神経障害性疼痛に関連する症状を追加するとともに、回答形式を0~10の数値評価尺度に変更し、縦断的研究および臨床試験における応答性を高めたものである。SF–MPQの15項目に加えて、神経障害性疼痛に関連する7項目が追加され、計22項目で構成され、痛みの評価は0~10点の11段階でのスケールへと変更されている。2013年には、SF-MPQ-2の日本語版が圓尾らにより作成され、その信頼性と妥当性が報告されている4。
■評価方法
以下の項目について、過去1週間の痛みを0~10点の11段階で評価し、その総合点数で評価する。なお、この11段階評価は、得点が上がるほど痛みが強いことを示す。
- 持続的な痛み(continuous pain)6項目
- 間欠的な痛み(intermittent pain)6項目
- 神経障害性の痛み(neuropathic pain)6項目
- 感情的表現(affective descriptors)4項目
■評価時間
約2~5分
連絡先
- 日本語版(SF–MPQ–2日本語版の評価マニュアル)
大阪大学 大学院基礎工学研究科 特任教授 齋藤 洋一 先生
E-mail:neurosaitoh@mbk.nifty.com
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