TSES(Toronto Side Effect Scale)

用途

副作用の評価
 

診療報酬点数

該当せず
 

評価方法

面接者による評価
 

評価項目

中枢神経系、消化器系、性的、および代謝関連副作用

*この評価項目は英語のオリジナル版の参考訳を掲載しており、和英に齟齬があるときはオリジナル版の英文が優先する(2023年7月4日時点で日本語版は未作成)。
 

概要

■TSESとは

TSESは、医師からの直接の質問により、患者の副作用の発現状況を聞き出すためのツールである。うつ病患者における抗うつ薬の副作用について検討した観察研究で用いられ、その有用性が示唆された1。Healyらが作成した副作用の評価ツール2を改変して作成されたTSESは、中枢神経系、消化器系、性的および代謝関連副作用を組み込んだ32項目から構成され、それぞれ発現頻度と重症度を5段階で評価するように設計されている。
 

■評価方法

以下の項目*について、過去2週間の状況を評価する[発現頻度(1:なし~5:毎日)、重症度(1:問題となっていない~5:最も問題となっている)]。

  1. 神経質
  2. アジテーション
  3. 振戦
  4. ひきつけ・ミオクローヌス(筋収縮)
  5. 腹痛
  6. ディスペプシア
  7. 悪心
  8. 下痢
  9. 便秘
  10. 食欲減退
  11. 食欲増進
  12. 衰弱・疲労
  13. めまい(起床時の浮動性めまい)
  14. 体位性低血圧
  15. 眠気・日中の傾眠
  16. 睡眠時間増加
  17. 睡眠時間減少
  18. 発汗
  19. 紅潮
  20. 浮腫
  21. 頭痛
  22. 目のかすみ
  23. 口渇
  24. 無オーガズム症・オーガズムなし
  25. 性欲増進
  26. 性欲減退
    男性のみ(27~29)
  27. 早漏
  28. 遅漏
  29. 勃起不全
  30. その他(具体的に)
    体重の変化[体重の変化量(1:変化なし、2:≦2 lb、3:≦4 lb、4:≦6 lb、5:≦7 lb)、重症度(1:問題となっていない~5:最も問題となっている)]
  31. 体重増加
  32. 体重減少

 

*この評価項目は英語のオリジナル版の参考訳を掲載しており、和英に齟齬があるときはオリジナル版の英文が優先する(2023年7月4日時点で日本語版は未作成)。

 

■評価時間

約5~7分
 

連絡先

  • オリジナル版(2023年7月4日時点で日本語版は未作成)

Dr. Sidney Kennedy
E-mail:sidney.kennedy@uhn.ca
https://psychiatry.utoronto.ca/faculty/sidney-kennedy 

 

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参考文献

  1. Vanderkooy JD, et al. Can J Psychiatry. 2002;47:174-80.
  2. Healy D. Psychiatric drugs explained. 2nd ed. New York: Harcourt Brace and Jovanoviten; 2001.